ホロベルの初めての社員旅行〜富士登山〜

こんにちは、ホロベル社員の山口です。
HOLO BELLの社員旅行(私の妻も同行させてもらいました)ということで、9月1日の夜から2日の朝にかけて富士山を登ってきました。
HOLO BELLとしては、初めての社員旅行で、メンバー全員、初めての富士登山でした。“早朝のご来光を見て、素晴らしい経験をしよう!”と、ルンルン気分で当日を迎えました。
9月1日の夜?
ここで勘の鋭い人はお気づきかもしれません。そうです。当日は土砂降りで、とてもご来光どころではありません。そもそも登山すら危ないレベル。

ここからは、初めての社員旅行、初めての富士登山で高まっていた気持ちが見事に叩きのめされた富士山との格闘レポートです。
なお、本当状況がひどく、写真を撮る余裕がなかったため、文字のみでお伝えしますこと、ご了承ください。

9月1日の昼下がり、オフィスがある埼玉では汗がにじむほど、快晴でした。
富士山あたりは少し天気悪いみたい。場合によっては中止も考えないと。」と私の妻がスマホを見ながら、忠告してくれました。
しかし、準備もバッチリ(山登りはお金がかかります)で、レンタカーまで借りた私たちは「まぁ何とかなるやろ。とりあえず行こう!」と深く考えず、車を出発させました。道中はノリノリの音楽をかけたり、会話が弾んだりと楽しみながら過ごしました。富士山に近づくにつれて、空が少しずつどんよりしてきましたが、もう後戻りもできないので、各々不安を抱きながら、口に出すことはなく、登山スタートの五合目まで行きました。

五合目到着するやいなや、近くのお店のスタッフから耳を疑う一言が聞こえてしまいました。
「明日のご来光はもう見れないよ。」
この衝撃に私たちは「たしかにすでに小雨が降ってるけど、まだわからないではないか!」とお互いを励まし合っていました。

というより、すでに私たちに「撤退」という2文字はありませんでした。

そして、ようやく須走ルートをスタートしました。この時点で時刻は19時30分。
ヘッドライトの心細い光とお互いの声かけを頼りに暗い暗いルートを一歩一歩踏みしめて進んでいきました。そして、約1時間30分かけて六合目まで辿りつきました。この時点ではまだ雨も降ったり止んだりという具合で、「やっぱり標高が高いから動悸が激しくなりやすいねぇ〜」と余裕が感じられる程度でした。
休憩もほどほどに、次の目的地に向かって、歩みを進めました。時刻は21時過ぎ。

やや疲れも見えてきましたが、40分近く歩いていくと、そこには「残り200m」という立て札がありました。ただの200mなら一瞬なのですが、山の200mとなると「むしろ書かないで!」と憤りを覚えるぐらい長い距離。そして、なんとか立て札どおり200m歩くと、そこには休憩地点がありました。
”本六合目”
「本六合目!?」
愕然としました。高山病対策や寒さ対策はしてきましたが、休憩地点の名称は見てませんでした。六合目の次は七合目ではないのか?この感じだと七合目も本七合目があるのではないか?(その予想は当たっており、なんと八合目は本八合目に加え、八合五勺がありました。

この事実は私たちの精神を揺さぶりましたが、とにかく進み続け、七合目、本七合目を越え、なんとか八合目に到着しました。この時、時刻は12時を超えようとしていました。私たちは遅めの晩御飯の鯖寿司を食べるため、防寒具のエマージェンシーシートで身を包み、地べたに座り込みましたが、
それと同時に吹き荒れる雨風。
私たちが準備してきた防寒具が全て無駄だと嘲笑うかのような寒さ。
雨に濡れて無力なカイロ。
メンバーの松原の奏でるくしゃみのビート。
休憩のはずが、地獄のような時間に変わり、みるみる全員の体力を奪っていきました。ここでの長期滞在は死を意味するので、私たちは急いで鯖寿司を掻き込み、頂上を目指しました。

体力も底を尽き始め、手が悴み、身体も震え、そして、高山病のせいなのか、
時間のせいなのか、急激な眠気に襲われました。

そこからは、みんなで声を掛け合い、酸素缶や水を渡し合い、ただ一歩、また一歩と足を前に出すだけ。そうして、豪雨に見舞われながら、約3時間半後、頂上にたどり着きました。この時、時刻は午前3時半。登山開始から約8時間。
「よっしゃー」と達成感を味わうより前に頂上にある小屋に駆け込み、お汁粉や缶コーヒー、豚汁を注文。
価格はやはり富士山価格なのですが、あの瞬間は、値段など気にせずにとにかく暖まることを優先させました。
※余談ですが、凍えた状態で富士山頂上の小屋に入ったら、缶コーヒーを注文することをオススメします。熱さが尋常ではないのですが、冷え切った身体には最高の1本でした。

こうして、頂上でなんとか寒さを少しは凌いでいたのですが、ここで大切なことに気づきました。というより、あえて考えないようにしていたのかもしれません。
“登ったということは下りがある”
と。
外は豪雨が続いており、しばらく止みそうにありません。
誰も「降りよう!」とは口に出さなかったのですが、徳山の決断(後に英断となる)により、雨風止まぬまま、下山することにしました。
富士登山経験者の方はわかると思いますが、下山は膝に負担がかかるので、かなりキツイ。しかも景色も何もなくただひたすらに砂利道を下るのみ。

こうして、約5時間かけて、下山を終え、HOLO BELLとしての最初の社員旅行は幕を閉じました。

辛い初登山ではありましたが、みんなでサポートし合い、一緒に苦楽を共にできたことはとても素敵な経験になったと思います。
そして、この登山で、心の底から全員の気持ちが一つになった。
「山をなめるな!」と。

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