前回のブログ「化粧品OEMの選定~OEMとは(その2)~」はこちら
OEMを5社に絞り込んでからは、インターネット上で収集できるアンケート結果や、調査会社が販売してる市場調査レポートを購入するなどして、どういう顧客に、どういった商品を提供したいのかを深掘りし、そのための効果的な処方(成分)や訴求ポイントを明確にしていった。そして、ぼんやりと僕たちの頭に浮かんでいた理想の商品像が、次のように具体化した。
そして、上記の商品像を満たすという観点で、OEMをさらに3社に絞り、試作品の製造に取り掛かった。なお、僕たちが選んだ3社のOEMの特徴は概ね以下のようなものだった。
A社:医薬部外品、化粧品マーケティングに強みがある会社
B社:他社にはない特徴的な商品コンセプト設計/開発に強みがある会社
C社:大学との産学連携等により、独自成分や独自技術に強みがある会社
OEMが製造した試作品は、必ずメンバー間で一定期間使用し、あれこれと議論をしてはOEMにフィードバックをするということを幾度か繰り返した。その中で、メンバーそれぞれ(松原、山口、井上)が良いと思う会社が固まってきたとのことだったので、どこに委託するかを決めることにした。
決めるにあたっては、理想の商品像に照らし合わせ、メンバーそれぞれが良いと思う会社を一斉に指名し、多数決で決めることにした。
(今だから言えることだが、当時、試作品については毎回議論が紛糾していたため、どの会社に委託するのか決められないんじゃないかと不安だった・・)
そして、いざ多数決を行ってみると、これまでの議論が嘘のように1社にぴたりと収まった。上記でいうところのC社であった。
C社は、確かにマーケティング的な面での強みがあるというわけではなかったが、モノづくりにかける思いや、C社が持つ独自成分・独自技術、そして製造された試作品の使用感が優れていた。そして、僕たちは、あれこれと言い合ってはいたものの、実のところは皆C社に惹かれていたのだった。
さて、委託先も決まったので、これからは試作品の最終的な詰めを行わなければならない。それには、細かい成分の微調整、容器の選定、デザイン等、決めていかなければならないことが沢山ある。本ブログでは、それらのことについても書いていきたい。
しかしながら、次回からしばらくは、本記事でさらっと流してしまった理想の商品像(商品コンセプト)を決めるに至る背景や、僕たちが試作品に対して求めたこと、その理由などについて書いていきたい。