アイスプラントが砂漠を救う!? 株式会社農研堂【頑張る人応援プロジェクトVol.7①】

「アイスプラント「バラフ®」には、砂漠を救う可能性があるんです。」

静かな語り口ながらも、確かな自信をもって話してくれたのは、株式会社農研堂(以下、「農研堂」)の下田さん。下田さんは、当社商品で採用している注目成分、アイスプラント「バラフ®」の生産・販売を手掛ける農研堂の創業者である。

下田さんは、佐賀大学大学院の農学部熱帯作物改良学研究室で研究を進める中で、アイスプラントの可能性に触れ、2007年に起業した。

そんな下田さんにアイスプラントとの出会いについて伺ってみた。
「当時、私の大学では、熱帯の作物について研究している研究室がありました。一般的に、熱帯の作物は、乾燥に強いことで知られているのですが、その理由の一つは光合成にあるのです。私は、そんな仕組みに興味を持ち、この研究室に入りました。研究室に入ってからは、様々な熱帯の植物を研究材料としていたのですが、そんな中、土壌の塩分を吸収する不思議な性質を持つアイスプラントと出会ったのです。」

そして、このアイスプラントの不思議な性質には、砂漠を救う可能性があるとのことだ。

ある土地が砂漠となってしまうときの原因の1つに塩害がある。特に農業を行う地域においては、灌漑の排水がきちんと行われなかった場合、地面に塩が残ってしまう。そして、その塩が土壌を荒らし、砂漠化を引き起こすそうだ。

しかしながら、アイスプラントには、土壌の塩分を吸収するという不思議な性質があるため、塩害で荒らされた土地を救う可能性があるというのだ。

一般的にアイスプラントというと、そのキラキラした水滴が美しいとか、ときに高級サラダに出てくるといったイメージしかなかったが、そこには、とても大きな可能性が秘められていたのだ。

バラフ

では、そんな大きな可能性を秘めるアイスプラントを、下田さんは、どのようにして事業化したのか。
「アイスプラントが砂漠を救う可能性はわかったのですが、単にアイスプラントを栽培するだけだと、土壌の塩分を吸ったあとのアイスプラントをどう処理するかに問題があったのです。土壌が回復したからといって、そのすべてを破棄することにも無理がある。そこで、思いついたのが、アイスプラントを食用化することだったのです。そうすれば、アイスプラントが土壌の回復と食料の供給という両面から活用できることになる。そうして、私は、アイスプラントの食用化に向けた研究に従事することとなりました。」

そして、2001年にこの研究が実り、アイスプラント「バラフ®」の食用化に成功した。
その後、この「バラフ®」を活用した事業を起こす準備に取り掛かった下田さんであったが、こういった事業は農業に分類される。一般的に、農業への参入はその障壁が高いことで知られているが、このタイミングで下田さんに追い風が吹いた。2000年代の一連の農地法の改正により、一般の企業でも比較的容易に農業を営むことができるようになったのだ。

そして、栽培農家との契約や各農地の準備等を終え、2007年に農研堂が発足した。

しかし、ここまでは順風満帆だった下田さんだったが、いざ研究員の世界からビジネスの世界に出てみると現実は厳しかったそうだ。

下田さんが農研堂を創業してからのお話は、次回にて!
(聞き手 HOLO BELL徳山)

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